娘がお漏らしをしてしまいました……。しかも、公共の場で。
ここ1ヶ月ほど、トイレトレーニングを頑張っていた娘だったのですが、ここに来て大きな失敗をしてしまったのです。
今回のお漏らし事件は、彼女にとってとてもショックだったようです。
もちろん僕たち親にとってもショックなことです。
けれど、こういったトラブルが起こった時ほど正念場。
トイレトレーニングを挫折しないためにも、どう対処すればいいのかを考えたいと思います!
トイレトレーニングの経緯
このブログではこれまで、トイレトレーニングについていくつか記事を書いて来ました。


ざっくりまとめると……
- これまで一年ほどトイレトレーニングにチャレンジして来た
- けれど、娘はパンツの濡れに鈍感……。だから全然進まなかった。
- 子どものペースに合わせると進まないので、ちょっぴり強引に大人が主導する方針に転換
- 2〜3時間に一度トイレに連れていき習慣化を目指す
という流れです。
そして、前回のトイトレ記事を書いてから1ヶ月。娘はとても頑張ってくれ、日中はオムツな無しで過ごせるようになりました。
トイレでは苦手だったウンチも、この一週間ほどで出来るようになり、時には自分から「ウンチ出る」と言うようになったのです。
もともと下半身の濡れに気づきにくく、尿意や便意にも鈍感だった娘ですが、頑張りの甲斐があって、スムーズにトイレ生活を送れるようになっていたのでした。
「よし! もうすぐトイレトレーニングは完成だ!」
そんなことを思っていた矢先、お漏らし事件が起こってしまったのでした。
三歩進んで二歩下がる
これまで自宅の中でお漏らししてしまうことはありました。
娘のトイレトレーニングでは、「約2時間ごとに親がトイレへ連れていく」という取り組みをしていましたが、こちらが時間を忘れてしまうこともあり、今まで数回、部屋の中でオシッコしてしまうことがあったのです。
けれど、今回のお漏らし事件は、自宅ではなく公共の場。僕と二人で訪れてショッピングセンターの中で起こってしまいました。
しかも、1時間ほど前にトイレは済ませていたので、こちらも完全に油断していました。「まさか、このタイミングでお漏らしをするなんて!」という状況だったのです。
ですが、ショッピングセンターのオモチャ売り場で、事件は起こってしまいました。
サンプルのオモチャで機嫌よく遊んでいた娘の態度が急変し、「オシッコ、出ちゃった」と告げたのです。
「出ちゃった……」
という過去形でした。
気づいた時には、彼女のオシッコは床に達し、小さな水たまりを作っていました。
当然ながら、履いていたスパッツはびしょ濡れ。靴と靴下も濡れている状態。
そして何より、公共の場の床を汚してしまったのでした。
けれど、なぜか僕の頭は冷静でした。
そこで怒るでもなく、悲しむでもなく、「大丈夫だよ」と彼女に告げました。そして、自分のカバンからタオルを出し、淡々と床を吹きました。
「三歩進んで二歩下がる、だなぁ」
僕の頭にあったのは、そんな言葉でした。
娘なりにめっちゃ頑張っていた
床に溜まったオシッコを僕が拭き取っている間、娘は硬直していました。
どうやらかなりのショックを受けていたようです。
唇が震え、今にも泣きそうな表情でした。
「そうか……とっても頑張ってくれていたんだなぁ」
そんな風に僕は感じました。
トイレトレーニングを本格化させてから1ヶ月と少し。娘はツライ表情は見せず、頑張っていることも見せませんでした。
時には「トイレ行くのやだーーー」と茶化しながら、一見すると不真面目なようにも見えていました。
けれど、内心ではすごく頑張ってくれていたことがわかったんです。
それは、こちらが少し強引に進めていたためでもあったでしょう。彼女なりに親の期待に応えようと頑張ってくれていたのです。
それであれば、ここで逆戻りしてしまうのも頷けます。
これは子育て以外のどんなことにも言えますが、何かを頑張って進めようとすれば、その反動が必ずやって来ます。
今回も、気づかぬうちに娘に無理をさせていて、その反動がやって来てしまったと言えるのです。
まさに、「三歩進んで二歩下がる」。
僕の中では「物事っていうのは、こういうものだ」という認識があったので、突然のお漏らしを目の前にしても、動揺することなく淡々と処理に当たれたのだと思います。
子どもの気持ちを汲み取る
また、「子どもに新たな習慣を身につけさせる」というのは、子どもに大きな頑張りを強いることなのだ、ということにも気づきました。
オモチャ売り場の床を拭き取り、店員さんに状況を説明して謝ってから、僕は娘を抱えてトイレへ入りました。
そのショッピングセンターのトイレは有難いことに、男性トイレの個室が広く、子ども用便座も備え付けられていたので、後の処理をするのがとても便利でした。
個室の中で、娘のスパッツとパンツを脱がせ、オシッコで濡れた体を拭いているときも、娘はずっと悲しい表情を見せていました。
自分でもこんなところでお漏らししてしまうとは思っていなかったようです。
最近はずっとトイレが上手く行っていたので、彼女自身のプライドも傷ついたようでした。
- 親の気持ちに応えたい!
- 自分自身も成長したい!
そうやって頑張って来たことが見て取れました。
けれど、先ほどのお漏らしで、これまで積み上げて来た頑張りが崩れてしまい、大きなショックを受けていたのです。
「大丈夫だよ」
と僕は何度も彼女に言いました。トイレの個室の中で、ギュッと抱きしめて言いました。
「失敗することなんて人生で何度だってあるのだから、一つの失敗くらいなんてことはない」
「それに、これくらいのことで、君のことを嫌いになんてならないよ」
そんな気持ちで抱っこして背中をさすっていました。
そうしていると、娘もようやく落ち着いて来ましたが、同時に僕の中で申し訳なさも湧いて来ました。
これまで親としてトイレトレーニングを頑張って来たけれど、娘には無理をさせていただのだなぁ……と。
「トイレのこと、今まですっごく頑張ってくれてたんだね」
「無理させてごめんね」
そんな風にも告げました。
このときに感動したのが、妻が用意してくれていたオムツセットでした。外出先でトイレが上手くいかなかった時のために、妻はオムツセットを持ち歩いているのですが、今回それを僕に預けてくれたのです。
だから、トイレの中では、「まずオムツに着替えさせよう!」とそのオムツセットを開きました。
そして、中を開けてみてビックリ。袋の中には、パンツとスパッツの着替えとビニル袋が完備されていたのです。スパッツの替えがないと思っていた僕には、めっちゃ有り難かったですし、濡れたパンツや靴下を入れるためのビニル袋は、このとき宝物のように見えました(*T-T*)
親子が次の成長へ進むために
着替えが終わりトイレから出た娘は、元気を取り戻しました。そこから再びショッピングセンターの中を駆け回り、笑顔で遊び始めました。
これからトイレトレーニングがどうなるのか? また振り出しに戻るのか? それはわかりません。
けれど、「三歩進んで二歩下がる」の言葉どおり、
- 一度上手く行きかけても、逆戻りしてしまうものだということ
- 逆戻りしたときに、しっかり子どもの気持ちを汲み取ること
- それを踏まえた上で、次の動きを考えること
が、とっても大事だなー、と感じています。
これは子どもの成長のためだけではなくて、自分たち親の成長のためにも、です。
「三歩進んで二歩下がる」は、親子で一緒に成長していくために欠かせない心構えなのです。
自分のコンプレックスを子育てに生かす
それと、これは少し余談になるかもしれませんが……
今回、娘の突然のお漏らしを目の前にして、僕が冷静でいられた理由がもう一つあります。
それは、自分自身も過去にお漏らしを沢山した経験があったこと、です。
公共の場でおもらししてしまった娘。最近トイレトレーニングが上手くいってたから相当ショックだった模様。
でも、「大丈夫だよ。お父さんは中学までオネシヨしてたから」と抱きしめたら落ち着いた。
自分の黒歴史やコンプレックスも、こんな風に使えば大きな価値に変わるのだ。— ばや@農マドワーカー (@shbayashi) 2017年10月4日
お恥ずかしながら僕は、小学校の高学年までオネショの癖が治りませんでした。中学生になってからも時々オネショしてしまっていました。
だから、オシッコを漏らすことって不自然ではないと感じるし、そのツラさもわかるのです。
「大きくなってもオネショをしていた」というのは、僕にとってコンプレックスであり黒歴史だったんですが、今回のように子育てに生かすことができました。
人生の苦しい経験や辛い出来事って、実は他の人に役立てることができるんですよね。
▼続編、書きました!
