妻が海外へ飛び立ちました。
海外ツアーの添乗員の仕事をしているので、時々こんな風に家を空けます。
一方で僕は、家の田んぼで田植えを始めました。
昨日からハンガリーへ行くはずだった妻が、
・予定していた飛行機がまさかの欠航になり
・フィンランド経由だったのが、気温40℃のドーハ経由になり
・「ドーハ着いたよー。空港ゴージャスだよー」というLINEが来て
すっげえグローバルな感覚を味わいながら、超絶ローカルな田植えしてます! pic.twitter.com/zyP8xAvEnJ
— ばや@農マドワーカー (@shbayashi) 2018年6月8日
- 妻はグローバルに
- 夫はローカルに
「なんか変な夫婦だなぁ」と思いつつ、「これが僕たちの自然なカタチ!」だとつくづく感じています。
- 家族のつながりは大切
- でも、それぞれが個性を発揮して生きていたいよね
というのが、僕の考える理想のスタイルです。
それぞれの“自然”で働く夫婦
ブログへのご来訪、ありがとうございます! 「農マドワーカー」のいずばやしです。大阪の郊外で自然農法の田んぼをしながら、インターネット関連の仕事をしています。
少し変わった働き方かもしれませんが、僕にとっては“自然”なスタイルです。
一方で、妻は海外旅行のツアーコンダクター(添乗員)をしています。月に一回ほどのペースで海外に行き、10日間ほど仕事をして帰って来ます。
つまり、夫は家で田んぼとネットの仕事をし、妻は海外に出て働いているわけです。
これまた少し変わった夫婦の形かもしれませんが、僕たちにとっては“自然”なスタイルです。
この“自然”というのが、最近の僕のキーワードになっています。
“自然”とは何か?
ただ、「“自然”とは何ぞや?」というと、一般的に その定義はあいまいです。
「機械や化学物質のない未開の状態」とも解釈できますし、「人間だって自然の一部なのだから、文明も自然だ」という解釈もできます。
ですので、ここで僕の言う“自然”について定義させていただくと、
“自然”とは……
- それぞれの命(生き物)が持つ個性と才能が発揮され
- その命が生き生きと楽しく輝いていて
- かつ、周りの他の命にも良い影響を与えている状態
です。
いま「命」という言葉を使いましたが、これは当然のことながら人間も含めます。
ですので、人間だけに限定すると、
その人の個性と才能が発揮されて、その人自身が生き生きと輝いていて、それによって他の人も幸せになっている状態
のことを指します。
“自然”なスタイルを求め続けた過去
どうやら僕は、この“自然”というものを求めて、今まで生きて来たように思います。

↑こちらの記事に僕の生い立ちを書かせていただきましたが、僕は江戸時代から400年続く古い家の生まれです。
そのために、色々と自分自身の心に制限をかけたり、進路や将来のことで深く悩んだりしました。
もちろん良いことも沢山あったのですが、人間社会に長年根付いていた古い考え方や慣習に縛られて来たと言えます。
そして同時に、古い考え方や慣習に対して「そこからいかに抜け出すか?」を考え続けて来ました。
この「古い考え方」や「慣習」のことを、僕は“呪縛”だと捉えていますが、
この“呪縛”から解放されて、自分なりの個性と才能が発揮される“自然”な状態になりたい!
ということをずっと試行錯誤していたわけです。
“呪縛”から解放されたい!
「“呪縛”からの解放」なんて言うと、まるで中二病のようですが、そういったオタク気質もあるので、どうぞご容赦ください。
あ。ご容赦ついでに、「“呪縛”からの解放」については、コチラの記事もどうぞ↓

テレビアニメのプリキュアに関する記事ですが、大真面目に人生を語っています。要約すると「人との出会いが、“呪縛”から解き放ってくれる」と書かせていただいています。
で。僕も長年“呪縛”を抱えていたわけですが、その“呪縛”を解き放ってくれたのは妻でした。
妻との出会いがきっかけ
古い考え方の家に生まれたので、僕は生まれた頃から「結婚はお見合いでするように」と言われて育ちました。
だから、結婚とはそのようにするものだと思っていました。
ですが、社会に出てみると全然そんなことはなくて、恋愛で結婚する人の方が圧倒的に多いことを知りました。
そして、実際に僕も、女性と恋に落ちました。
その人と結婚したいと思いました。
少しだけ困難もありましたが、結果、僕はその人と結婚することができました。
いわば、恋愛から結婚の過程で、僕は”呪縛”をぶち破ったのです。
“呪縛”をぶち破る妻
また、結婚してからも、僕の“呪縛”はどんどん解放されていきました。
妻と僕は考え方や価値観がかなり違うので、僕が「当たり前」だと思っていたことが全然当たり前でないことを知ったのです。
その一つが働き方についてで、僕は「結婚したら女性は家にいるのが当たり前」と思っていたのが、全然そうではなかったのです。
妻のことを「家内」とは呼べない。
だって、ぜんぜん“家の中”にいないから。#ドナウ川 #鎖橋 pic.twitter.com/pJn6vjj7Gk
— ばや@農マドワーカー (@shbayashi) 2018年6月8日
↑こちらは今日のツイートですが、今まで約9年間の結婚生活の中で、彼女はかなり“家の外”に出ていました。
「家の外へ出る」のが妻の“自然”
僕自身は古い家で育ったので、「女性は家の中にいるもの」という感覚が根強くありました。
母も祖母も専業主婦で、家事と子育てに専念するのが良しとされていましたし。
ですが、妻は結婚当初から、
- 毎日のように自分の好きなカフェに出かける
- 出かけた先で自分の好きなことをする
(彼女はオリジナルの小説を書く活動をしています) - 2〜3ヶ月に一度のペースで実家に帰省する(期間的にも一週間以上)
- 時々、実家のお母さんと海外旅行へ出かける
ということを繰り返していました。
専業主婦である母と祖母の姿を見て育った僕としては、
「え? そんなに外へ出るものなの?!」
「妻って、家の中にいるものなんじゃないの?!」
「夫の仕事を手伝ったりしてくれるものなんじゃないの?!」
と驚く状況だったのです。
正直なところ、そんな風に“外へ出る”妻を見て、腹立たしくなったり悲しくなったことはしばしばです。
時には、「なんで僕を支えてくれないんだ!?」とスネてしまったこともあります(^^;;
ですが、そんな葛藤の時期を経て、ようやく気づいたのです。
「そうか。これが妻にとって“自然”なスタイルなのだ!」
……と。
僕の“呪縛”が消えていく
ここでも僕は、古い“呪縛”に縛られていたと言えます。
- 女性は家にいるものだ
- 結婚したら、妻は夫を支えるものだ
といった考え方や慣習が染み付いていたのです。
ですが、その“呪縛”を、妻は見事に「違うよー」と言ってくれました。そして、僕をその”呪縛”から解放してくれました。
彼女は……
- 家の中にずっと居ることなんか嫌い
- 夫のことは好きだけど、別に仕事を支えたいわけじゃない
- 自分のきままに自由に出歩きたい
- できれば、大好きな海外を飛び回る生活がしたい
という考え方と価値観を持っていたのです。
そして、それが彼女にとっての“自然”なスタイルでした。
“自然”だと個性と才能が発揮される
出産と育児があったので、その期間はさすがに子どもに手を取られていたものの、娘も3才を過ぎ幼稚園にも通うようになりました。
そして、そのタイミングで、以前に勤めていた海外旅行の会社に復職しました。
今では、月に一度のペースで、10日間ほど海外へ行く生活をしています。
その姿は本当に生き生きしていて、楽しそうで、彼女の持っている個性と才能が発揮されているように思います。
そして何より、そのことによって、ツアーのお客様も喜んで下さっているようなのです。
(もちろん、お仕事なので色々なことがあるそうですが……)
そんな彼女を見ていると、
「古い考え方に縛られずに良かった!」
「幼い頃からの“呪縛”から解放されて良かった!」
と、僕自身がすごく感じています。
※こういった話はコチラの記事↓にも書きましたので、よかったらどうぞ♪

僕も“自然”なスタイルを作れた
また、僕自身もすごく楽しく充実できるようになりました。
僕は基本的に家で仕事をしていますが、妻のように海外へ出て働くなんてムリです(^^;; 旅行は嫌いではありませんが、「何日間も日本の外に出る」というのは耐えられません。
むしろ、「家が大好き!」なんです。
家にいるほうが、僕は“自然”でいられるのです。
ですから、「妻は外へ出て、夫は家にいる」という生活が、僕たち夫婦にとって一番“自然”な形だと言えるのです。
一人一人にあったスタイルを!
あ。念のためにお伝えしておきますが、「女性は外へ出よう!「男性は家にいるべし!」なんて言っているわけではないですよ!
あくまでも、「それぞれに合ったスタイルを構築しましょう!」ということです。
どうやら日本には、
- 「一般的にはこうだから、こうあらねばならない」とか
- 「昔からこうなんだから、それを続けるのが当たり前だ」とか
- 「夫とはこういうもの」「妻とはこういうもの」とか
- 「みんながやってるんだから、みんなに合わせようよ」とか
そんな考え方が根強く残っているように思います。
ですが実は、それって“不自然”なのです。
自分自身の“自然”に還ろう!
妻の話を見ていただければおわかりのとおり、「女性とはこういうもの」や「嫁はこうあるべき」に縛られない人だっているのです。
もちろん家にいたい人であれば家にいればいいのですが、「昔からこうだから」とか「みんながしてるから」という理由で、その個人の生活までをも縛るのはおかしいのです。
本当にそれは、日本に根づいてしまっている“呪縛”です。
その“呪縛”はきっと以前は上手く機能していたのでしょう。
ですが、時代は変わりました。
古い考え方や慣習を完全に否定するわけではありませんが、時代に合わないものは捨て去るべきです。新しい考え方やライフスタイルを取り入れるべきです。
いえ。もっと言うと、自分自身に眠っている本来の個性や才能を発揮するスタイルに戻るべきです。
それが実は“自然”な姿であり、その方が社会全体に有益な効果をもたらすはずです。
……と、思わず長く熱く語ってしまいましたが、海外にいる妻からのLINEを読みながら、そんなことを考えたのでした(^^)
あなたにとっても、何かしらご参考になるところがあれば幸いです!