ときどき、人と比較したくなってしまいます。
「無農薬の農業で、自分より頑張ってる人がいる……」
「うちのお米は手植えがウリだったけど、もっと広い面積を手で植えてる人がいる……」
「文章を書くのが好きだから毎日書いてるけど、世の中にはもっとスゴイ人がいる……」
「ブログのアクセス数とか文章力とか、やっぱりまだまだだ……」
という感じで。
でも、こんな時よくあるのが、「人と比較しなくていい」という話。
- 自分以外の人はその人の人生を生きているのであって、自分とはまた別の生き方をしている
- だから、その人と比較するのはナンセンス
- あくまでも自分の人生を生きよう!
- もし比較するなら、過去の自分と比較しよう!!
という感じですね。
で。もともと人と比較して落ち込むクセが強かった僕は、ここ数年間、この“比較しない”考え方で過ごしてきました。
でも、今日思ったんです。
「人と比較して何が悪い?」
……と。
そう。人と比較することだって良いことですよ! だって、それは向上心があるということだから。
むしろ、人と比較しなくなったら終わりだと思います。
そんなわけで、今回は人と比較することのメリットを書いていきます!
ちょっとした自信と誇りがありました
ブログをご覧いただき、ありがとうございます! 「農マドワーカー」のいずばやしです。大阪の郊外で自然農法の田んぼをしながら、インターネット関連の仕事をしています。
そして、その自然農法(農薬や肥料を使わない栽培法)の田んぼは、稲を手で植えています。

なんでこんなことをするのか詳しい説明は省きますが、突き詰めると「手で植えるのが好き!」という理由です( ̄▽ ̄)
昨日の記事で「やりたいことは頭で考えず、とにかくやろう!」と書きましたが、それをずっと続けているわけですね。
そして、こうやって手植えを続けていることが、自分の個性や特技であり、ちょっとした自信と誇りでもありました。
自分の4倍やっている人と比較した
ですが、先ほどFacebookをぼーーーっと見ていると、「手作業の田植えが終わりました!」という投稿が目に飛び込んで来ました。
自分以外にも手植えしている人がいることに衝撃だったのですが、そこから更に衝撃がやって来ました。
なぜかというと、その方は うちの4倍の面積を手で植えていたからです。
衝撃を通り越して、しばし呆然としました。
「あ。僕がやってきたことって、全然大したことじゃなかったんだ」
……と。
そして、そこからしばし落ち込みました。。。orz
悪いのは人と比較して“落ち込むこと”
これはまさに、人と比較してモチベーションを落とした悪い実例です。
ですので、「人と比較しないほうがいい」というのはこういうことですね。
いえ。もっと正確に言うと、人と比較して“落ち込むこと”が良くないのです。
そう。「人と比較する」という行為そのものに善悪はありません。というか、「比較する」というだけで自分の日常や人生に影響は出ません。
ですが、そこから“落ち込む”という状態にまでいくと、話は変わってくるわけです。
- 気持ちが落ち込んで、自分の行動が鈍る
- 落ち込みによって、心の幸福感や充実感が下がる
これらはどう見ても、良くない状態ですよね?
つまり、「人と比較する」ことが悪いのではなく、そこから「落ち込む」ことが悪いのです。
人と比較する“良い面”とは?
「じゃあ、そんな風に悪い面があるのなら、人と比較すること起こる良い面もあるんじゃないだろうか?」
と考えました。
そうやって出てきた結論が、
人と比較することで、自分の成長のきっかけにできる!
というものです。
そうなんです。先ほど僕は「衝撃を受けた」と書きましたが、それは「自分よりももっと出来る人がいるんだ!」とビックリしたのです。
これはつまり、自分より先を進む人やレベルの高い人に出会えたことを意味します。
であれば、「そこに向かって自分を向上させよう!」という気持ちに変えることもできるわけです。
もっと他の例でいうと、『ドラゴンボール』で悟空が強敵に出会ったとき、「オラ、わくわくすっぞ!」とモチベーションを高めていたのと同じです。
つまり、「人と比較すること」は更なる向上心やモチベーションアップのきっかけになるというわけなのです。
比較相手と同じなったら本当に幸せ?
ただし、ここで注意しないといけないことがあります。
それは何かというと、
- その成長は本当に自分が望むものか?
- 比較した相手と同じ状態になったとして、本当に自分は幸せになれるか?
を冷静に考えることです。
例えばですが、先ほど僕は「自分の4倍もの面積を手で田植えしている人に衝撃を受けた」と書きました。
ですが、実際に僕が今の4倍の面積を田植えできたらどうなるか?
そうなれば確かに達成感はありますし、大きく自分が成長できた実感があるでしょう。ですが、「4倍のお米が収穫できて、それでどうすんの?」という別の問題が起こります。
むしろ、「4倍ものお米が収穫できたけど、それを売り切ることができず、逆に赤字になる」という事態にもなりかねないのです。
つまり、「4倍の面積スゴイ!」と表面上の数字や実績ばかりに目を奪われて、それだけを追うと本来の目的を見失うということですね。
ですので、お米づくりの件に関しては、
- 4倍の面積はたしかにスゴイ
- けれど、実際に自分がそれを実現すると不都合も生じる
- だから、4倍の面積を手で植えられたところで、僕の望む幸せが手に入るわけではない
- ならば、まずは2倍くらいを目指そうかな?
と考えています。
自分が本当に望むことは何か?
そして、ここから意識したいのが、
人と比較したとき、相手のどこに憧れを抱いたのか?
ということです。
今回の僕のケースで言えば、「自分の4倍の面積を手で植えている人がいる!」と衝撃を受けました。
そして、その人と自分を比較して、「自分なんて全然ダメだー(T-T)」と思ってしまいました。
けれど、この“全然ダメ”と思った部分は一体どこなのか? ということです。
相手と比較したときに、劣等感や憧れを抱いたポイントはどこなのか? ここを冷静に分析する必要があります。
この場合、一見すると「他に4倍の面積をやっている人がいるのだから、その4分の1しかできてない自分はダメ」という思考になりがちです。
ですが、見つめるべきポイントはそこではありません。
今回、僕が劣等感や憧れを抱いたのは、
- 自分より熱い想いと行動力を持って、お米づくりに取り組んでいる人がいる!
- 自分もそれだけの想いと行動力を持ちたい!!
という部分です。
そう。「自分より4倍の面積」という表面上の数字や実績ではなく、その人の想いや姿勢に大きな衝撃を受けたのでした。
大切なのは“想い”や“姿勢”
と、こう考えるとどうでしょうか?
「自分はダメだ」と落ち込む必要は無くなりませんか?
だって、フォーカスするべきは「面積が4倍」とか「収入が大きい」といった表面上のことではなく、相手のマインドや取り組み方の部分なのですから。
つまり、誰かと比較してショックを感じたのであれば
- その人と同じくらい、自分も高い志(こころざし)を持ちたい!
- その人と同じくらい、自分もモチベーションを維持したい!
- その人と同じくらい、自分も行動を起こしたい!
ということを感じている可能性が高い、ということです。
そう。大切なのは見に見える“結果”ではなく、自分の中にある“マインド”や“姿勢”なのです。
そしてこれは、結局のところ自分自身の問題です。
比較は自分を見つめるきっかけ
「誰かと比較する」というと、どうしても他者との関係性で考えてしまいます。
ですが、実はそうではないのです。
人と比較して落ち込んだりショックを受けたりするというのは、決して相手の問題ではありません。相手の姿勢や行動を見ることで、自分自身の内面を見つめているということです。
今回の僕のケースで言えば、「僕はもっとお米づくりに情熱を注ぎたい!」と気づいた、ということですね。
そして、これは比較した相手をどうしようとか、関係性がどうのこうのではなく、「自分自身がこれからどうすべきか?」というだけの話なのです。
“誰かとの比較”をきっかけにして、自分自身の本当の望みや問題に気づくことができた、というわけですね。
人との比較は自分を成長させる
となると、「誰かと比較して落ち込む」というのはナンセンスです。
誰かと比較して何らかのショックを受けたのであれば、それは「自分自身の願望や問題に気づいた」ということであり、そこで自分の気持ちを下げる必要は一切ないのです。
ましてや、相手より自分を下に見たり、妬みや恨みを抱くのは、完全なるお門違いです。
結局のところ、人と比較するというのは、
- 自分の現状がどうなっているのか?
- これから自分はどうなりたいのか?
- 自分はこれから何をしていくべきなのか?
という自分自身の問題に過ぎないのですから。
ですが逆に、これらに気づくことができれば、自分が成長するきっかけになります。
そう。「人と比較する」というのは、「自分の成長のきっかけになる」という点において、大きなメリットを持っているのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
話が膨らんでしまったので、最後にポイントを整理すると……
- 「人と比較すること」そのものは悪いことではない
- 悪いのは、人と比較して“落ち込むこと”
- 人との比較は、自分を成長させるきっかけになる
- 人と比較した時こそ「自分が本当に望むことは何か?」を見つめ直す
- その際に注意すべきは、表面上の実績や数字に目を奪われないこと
- 大切なのは、比較対象の相手のマインドや姿勢
- そこから「自分がどうなりたいか?」に気づく
- だから、「人との比較」は結局のところ自分自身の問題に過ぎず、それを次の成長のきっかけにすれば良いだけ
となります。
そんなわけで、今までは「人と比較しなくていい」と思ってきた僕ですが、今日からは積極的に人と比較しようと思います!
そして、自分の望む未来に向けて、どんどん成長していきたいです!!
あなたにとっても、何かしらご参考になるところがあれば幸いです(^-^)