他人に不満や怒りを抱いたり、「こうしたらいいのにー!」と感じることがあります。
ですが、それって実は自分自身に対して思っていることだったりします。
- 誰かの行動にムカッとしたときは、その「ムカッ」と感じた部分を自分自身も持っている
- 他人に対して「こうすればいいのに!」と思ったときは、自分自身の改善すべき点が見えている
ということですね。
今朝もこんなことがありました。
今日は妻が会社で「もうすぐ家を出発する」というときだったのですが、そこに僕の母がやって来ました。
(我が家は二世帯住宅みたいな感じで、僕と妻と娘の3人の住居部分と僕の両親の住居部分に分かれて住んでいます)
そして、年末年始の行事について妻と話したいことがあったらしく、二人で色々と話し始めたのです。
それを見て、僕はハラハラしました。
「あれ? もう出発の時間なのに、遅れて大丈夫なのかな?」
「最寄りのバス停から、バス行っちゃうよ?!」
……と。
そして、もはや予定していたバスに間に合わない時間まで話し込んでいたので、僕は心の中で怒りました。
「自分の予定があるんだから、それをハッキリ言えよ!」
「他の人の都合に合わせずに、自分のことを優先しろよ!」
……と。
とはいえ、妻と母の二人が和やかに話しているので、その空気を壊したくはなく、その怒りを僕は静かに秘めていました。
そうして、話し合いが終わり、母が出ていってから、僕は妻に言いました。
「何やってんの?!」
「バス、もう行っちゃったんじゃないの?」
「会社に着くの、遅くなっていいの?!」
「自分の都合があるんだから、それを言えよ!!」
「姑だからって気を遣わず、ちゃんと断れよ!」
……と。
ですが、それを聞いた妻はキョトンとしていました。
「え? だって、わたし、お母さんのことが一番大事だから♪」
そう言ってニッコリ笑ったのです。
そうなんです。有り難いことに、うちの妻は僕の母のことが大好きで、いつもニコニコ笑顔で母と話すのです。
「それに、会社の出勤時間は決まってないし、遅刻とかないし」
「一本後のバスでいいだけだから〜(^0^)」
と、すごく軽い感じで、次のバスの時刻をチェックしていたのでした。
(結局、次のバスは30分後くらいで、だいぶ時間ができてしまいましたが……)
それを聞いた僕は拍子抜けしました。さっきまでの怒りもどこかへ行ってしまいました。
ですが、同時に考えたのです。
「さっきの僕の怒りは一体なんだったのだろう?」と。
僕としては、
- うちの母が妻の予定を邪魔している
- にもかかわらず、妻は自分の予定を後回しして、母に対応している
- そんな風に自分の予定を後回しにするの良くない!
- 自分のことを優先せず、ハッキリ言わないの、ムカつく!!
と思っていました。
ですが、妻にはそんな感覚は全くなく、
- 会社へ行く予定は遅れてもいいしー
- むしろ、お母さんと話すほうが楽しいしー
- バスを遅らせるほうが自分にとってベター♪
という感じで、母と接していたのでした。
となると、僕の怒りの原因は明白で、勝手に自分自身の中で怒りをつくりだしていたということになります。
そして、どうして妻に対して怒っていたかというと、普段の自分自身が、それをできていなかったからです。
僕の中にはどうやら
- 他の人よりも自分自身の都合や予定を優先すべき
- だから、誰かに誘われたり頼み事をされたりしたとき、自分の都合があるなら、ハッキリと断るべき
- 自分のことを後回しにするのは良くない
という価値観があるようです。
ですが、普段の生活の中で、それを実行できていません。
どうしても他人から頼み事があると、自分のことを後回しにして、頼み事を引き受けようとしてしまいます。
あるいは、「断りたい」という気持ちがありながら、ハッキリと言えないことがあります。
どうにもこうにも「他人によく思われたい」という気持ちが働いて、誘いや頼みごとを引き受けてしまいます。
自分のことを優先できないクセがあります。
そして、そんな自分に対して、
- 自分のことを優先できない自分がイヤだ!
- 他人の誘いや要望を断れない自分がイヤだ!
- 自分のことを後回しにして、いつも自分の首を締めちゃってるじゃん!
という不満や怒りを抱いていたのです。
そう。先ほど妻の行動に対して怒りを抱いたのは、彼女の行動に自分自身の悪いクセを重ね合わせていたのが原因です。
つまり、
妻に対して怒っていると見せかけて、実は普段の自分自身に対して怒っている
という状態だったのです。
この出来事だけ見てもわかるように、他人に対して不満を抱くときや「こうしたらいいのに!」と思うときって、実はそれと同じことを自分自身に対して思っている……
もっと言うと
他人に対する不満や怒りや要望は、実は自分自身に対して思っていること
となるわけです。
もちろん当てはまらない人やケースもあるでしょうが、色んな人の話を聞いていても、基本的にはこの法則が働いていると考えています。
あなたの生活にも、何かしらご参考になれば幸いです(^-^)
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!!