「子どもが産まれると、女性はすぐに“母親”になるけれど、男性が“父親”になるのは時間がかかる」
という話を聞いたことがありました。
我が家には3才の娘がいますが、「本当にその通りだな」と感じています。
子どもが生まれてから3年以上経って、ようやく“父親”になれた(かも)と思うのです。
子どもと仲良くありませんでした
ブログをご覧いただき、ありがとうございます! 「農マドワーカー」のいずばやしです(^^)
大阪の郊外で自然農法の田んぼをしながら、インターネット関連の仕事をしています。
また、妻は海外旅行のツアーコンダクター(添乗員)をしておりまして、現在、長期の出張中です。
我が家には3才11ヶ月の娘がいるので、妻の出張期間はぼくという娘の二人暮らしになります。
(二世帯住宅のように僕の両親と同居しているので、両親の力を借りながらではありますが)
ですが今まで、その娘との“二人暮らし”はあまり上手くいっていなかったのです……。
子どもを感情的に怒ってしまう
情けない話ですが、娘と二人っきりの期間、僕は娘を怒ってしまうことが多かったのです。
いわゆる「叱る(相手のためを思って強く言う)」ではなく、自分の都合や感情のままに「怒る」ということですね。
妻がいなくなると、家事は全て自分でする必要がありますし、僕にも仕事があります。ほとんどが自宅でできる仕事ではあるのですが、それでもやはり時間や体力が厳しくなります。
その結果、精神的にも体力的にも消耗してしまい、それを娘にぶつけてしまうことになっていたのです。
要するに、“八つ当たり”をしてしまっていたというわけですね。
これはもう、父親としてあるまじきことです……orz
「お父さんイヤ!」と言われ続ける
ですから、そうやって娘に怒ってしまうたびに、自己嫌悪に陥っていました。
もちろん子育てには、子どもに対して強く言うことも必要です。ですが、それはあくまでも冷静な判断力をもって「叱る」のであり、感情的に「怒る」ことではありません。
でも、娘との“二人暮らし”の期間には、自分の感情を上手くコントロールできず、“八つ当たり”をしてしまっていたのです。
そして、その度に
「お父さんイヤーー!
「ママがいいーーー!」
「ママに会いたいーーーー!!」
と娘に大泣きされてしまうという始末。
(あ。娘は妻のことを「ママ」と呼び、僕のことを「お父さん」と呼びます。和洋折衷型なのです)
場合によっては、その泣き声にさらにカチンと来て怒ってしまう、ということもありました。
こうやって書いてみると、本当にヒドイ父親ですね……orz
だから、その度に情けないし、自分が嫌だし、「どうすればいいのだろうか?」と悩むばかりでした。
娘とラブラブになれた!
ですが、今月はその“八つ当たり”がガクンと減ったのです。というか、ほぼゼロだったと思います。
それゆえに、娘と一緒にとても楽しく過ごすことができました(* ̄▽ ̄*)
- 夜眠るときは「手をつなごう」と言ってくれたり
- 一緒にいるときに「抱っこー」と笑顔で寄ってきてくれたり
- 「お父さん、これあげるー♪」とお菓子を分けてくれたり
- クルマを運転しているときは、「手、つなごう」とサイドレバーを握る僕の左手に触れてきたり
「そんなんされたら、惚れてまうやろ!」と、妻に申し訳なくなるくらい、ラブラブな関係になることができたのです。
そんなわけで「僕もようやく“父親”になることができたかも?」と思い始めています。
子どもと仲良くなれた理由
では、僕が“八つ当たり”を減らし、娘とラブラブになれたのはどうしてか?
その理由を短くまとめると……
自分の状態と感情を素直に認め、それを素直に娘に伝えるようにしたから
です。
ここでのポイントは「素直に」というところですね。
この“素直さ”によって、自分の感情をコントロールし、娘との関係を良好にすることができたのです。
自分の状態と感情を素直に伝える
じゃあ、“素直さ”とはどういうことなのか? もう少し具体的に言うと……
- 例えば疲れてイライラし始めたとき、「ごめん。疲れた」「イライラしてきた」と言う
- 娘が言うことを聞いてくれないとき、「自分はこれからこういう予定だから、あなたにこうして欲しい」と伝える
- それでも言うことを聞いてくれないなら、「お願いだから聞いてほしい」「じゃないと、もうすぐ怒ってしまいそう」と言う
- 疲れているときに娘が何かをせがんできたとき、「ごめん。今は疲れているからムリ」と伝える
という感じです。
つまり、怒りや疲れが出てき始めたときは、自分の状態をできるだけ早く察知して、その状態を娘に素直に伝える、ということです。
ぶっちゃけ、3才の娘が言葉を理解できているかどうかはわかりません。
ですが、こちらの気持ちを素直に一生懸命伝えると、それをきちんと受け止めてくれるんですよね。
そうやって、騒ぐことをやめたり、何かをせがむことをやめたり、こちらの希望を聞いてくれたりします。
「そうか……! 単に、自分の気持ちや状態を伝えるだけで良かったんだ!!」
という発見がありました。
とてもシンプルではありますが、非常に重要な発見です。
疲れや怒りを子どものせいにしない
そして何より、この「自分の状態を素直に伝える」ことの最大のメリットは、「娘に責任を押し付けない」ということです。
今まで感情的に怒ってしまうときは、「お前のせいだ!」「お前が悪いんだ!」という風に感情をぶつけてしまっていました(マジ、”八つ当たり”ですね……(- -;;)。
原因はあくまでも、僕自身の疲れやキャパオーバーです。
あるいは、当初想定したスケジュールに物事が進んでいないという場合はもありますが、それも僕の見立てが甘かっただけで、娘の責任ではありません。
けれど、感情的に怒るときって、あたかも娘が悪いかのように怒ってしまうのです。。。
娘には全く非がないのに、「お前が悪い」「お前の責任だ」と言われてしまうのは、理不尽きわまりないですよね。
そうやって自分には何の責任もないのに感情をぶつけられたら、泣くのは当然ですし、「お父さんなんかキライ!」となってしまいます。
ですが、自分の状況や感情を素直に伝えるという形だと、「子どもを責める」ということが無くなるのです。
自分が勝手にイライラしているだけ
先ほど、自分の状況や感情を伝える具体例の中で「疲れてきた」「イライラしてきた」ということを書いたので、それに対して疑問を抱かれたかもしれません。
「イライラしてるんだったら、娘さんも悪い気分にならない?」
……と。
はい。当然、気分は良くないと思います。
目の前にいる人間がイライラしているのは、どうやっても心地よくないですもんね。
ですが、だからこそ、僕はこんな風に伝えるようにしています。
「ごめん。イライラしてるんだけど、これは僕自身の状態のせいなんだ」
「僕が勝手に消耗して疲れて、勝手にイライラしてるだけなんだ」
「だから、あなたのせいではないからね!」
……と。
これまた娘には意味を理解してもらえてるかはわかりませんが、こう伝えることにより、「お前が悪いのだ」と子どもに責任を押し付けることは無くなります。
たしかに娘にとって居心地は良くないでしょうが、正直な親の状況と感情を伝えることで、理不尽な責任や原因を押し付けることなく、最低限のラインでイライラ状態を乗り切ることができるのです。
ですので、今回は「お父さんキライ」「ママのほうがいい」などと言われることなく、平穏に二人の時間を過ごせるようになりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか? あくまでも我が家のケースですが、少しでもご参考になれば幸いですm(_ _)m
もう少し一般化してまとめると……
男性は“父親”になるための努力を怠ってはならない
(むしろ、ずっと努力し続けるべき)
と言えると思います。
子どもと一緒にいるときは、
- 子どもの様子をよく見て
- 子どもの心情を理解しようと努め
- 自分自身の欠点や弱い部分と向き合い
- その欠点や弱い部分を素直に認め
- その上で、感情的にならずに子どもと付き合っていく
そんな努力をし続けていく、ということですね。
僕の妻を見ていると「なんでそんなに子どもと上手く付き合えるんだろう?」と不思議に思えて仕方ありません。
だって、生まれたての頃から四六時中一緒にいることができているし、そこまで感情的にならずに接することができているので。
(あ。でも、「子供と一緒にいて疲れない」というわけではないですよ! やっぱりめちゃくちゃ疲れているしイライラする事も多いようです。でも、僕と比較すると、持久力が圧倒的に長いんですよね……)
そういったところから、「やっぱり女性は子どもが産まれた時点で“母親”になれるのかも?」と感じます。
ですが、僕たち男性はそういうわけにはいかず、子どもと一緒に過ごすなかで徐々に“父親”になっていくのでしょう。
そんなわけで、これからも「父親になる努力」を続けていきたいと強く思うのです。